1つ目の病院

1つ目の病院に行くことにしたのは、2016年の年末のこと。何もなければそれでいいのですが、もし私か夫に何か問題があるなら、努力の方向が間違っているかもしれない。とりあえず現状を知りたいという気持ちからでした。自宅は横浜という都会にあったので、簡単に検索しても、電車と徒歩で30分圏内にいくつも不妊治療専門の病院があり、中には全然知識のなかった私でも名前を聞いたことがあるぐらい有名な病院もあります。でもとにかく早く行きたかったので、有名な病院は諦めて、年内に初診の予約が取れるところに行きました。

その病院で、チョコレート嚢胞ということが分かりました。特にショックはなく、原因があることが分かってむしろ安心しました。ちなみに夫には最初から相談をしていました。夫は通院に対して積極的なわけではありませんでしたが、子どもが欲しいという気持ちが強い人なので、理解して協力してくれました。ただ、夫は日曜日しか休みがなく、その病院では日曜日は休診だったので、通院することはほとんどできませんでした。自宅で採精して病院に持っていきましたが、時間が経ってしまった上に冬だったこともあり冷えてしまって、正確な検査ができなかった、ということもありました。

基本的な検査はその病院ですべて受けました。子宮卵管造影検査やヒューナーテストなど一通りの検査が終われば、その病院は基本的には保険適用の範囲で対応するという感じで、毎回の通院では内診と問診だけでした。費用は1回の通院につきほぼ1,000円以下と安く、お財布にはありがたかったです。でも先生が質問しづらい雰囲気で、言わなくても分かってるでしょと言わんばかりで詳しい説明もあまりありませんでした。不妊治療は長期に渡って取り組む人も多いし、ネットで調べたらいろいろ出てくるので、必要以上のことは言わないようにされているのかもしれません。私もネットで調べることもありますが、真偽のわからない雑多な情報が溢れていて、どこまで信じたらいいのか分からないということがよくあります。その病院ではタイミング療法で進めていたのですが、早々に次のステップを検討するように言われました。詳しい説明をしてくれるわけでもなく、具体的に何を深刻に捉えたらいいのか分からないのに、時間がないというプレッシャーはかけられて、どんどん暗い気持ちになっていきました。年齢が上がると妊娠の成功率が低くなるのは事実だし、私があまりにものんきだったのかもしれませんが、お金のかかる選択をさせようとしているように感じて不信感が募りました。見切りをつけようと思ったのは、チョコレート嚢胞を切ったほうがいいと言われたとき。6cmぐらいだったので、確かにそろそろ切除も検討したほうがいいかなというサイズではあったし、チョコレート嚢胞と分かったときから、切るしかないなら切るからはっきり言ってほしいという気持ちではいましたが、別に急に肥大したわけでもなく、癌化の恐れが強まったわけでもないというタイミングで、今なのか?と疑問に思いました。そして、セカンドオピニオンや転院も考えているなかで、夫が関西に転勤することになりました。

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